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今昔の歴史と文化 暮らしが織りなす、国内随一の近世港町「鞆の浦」

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寄附金の使途報告

ご寄附をいただいた皆さまに対し、心よりお礼を申し上げます。
これまでにいただいた寄附金の活用状況について、以下のとおりご報告します。

活用方法

これまで、以下の取組に対し寄附金を活用させていただきました

鞆の町並みや文化・伝統歴史を次世代に継承していくために
  • 歴史的町並みを未来に伝えていくため、建物の修理・修景を行いました。
  • 町並み保存のための拠点「鞆てらす」をオープンしました。
  • 文化溢れる良好な生活環境を形成するため、鞆まちなみ再生活用相談を行っています。
  • 災害から町全体を守り歴史文化を後世に伝えるため、防災の取り組みを進めています。
  • 日本遺産「鞆の浦」を後世に引き継ぐ活動の支援をしています。

これまで、総額5,612万円を活用させていただきました。(令和5年7月末現在)

修理・修景
歴史的町並みを未来に伝えていくため、
建物の修理・修景を行いました。
江戸から昭和のかけて建設された264件の伝統的建造物が軒を連ねる歴史的な町並み

鞆町内には江戸から昭和にかけて建設された264件の伝統的建造物が軒を連ね、歴史的な町並みを形成しています。この貴重な町並みを後世に守り伝えていくため、これら伝統的建造物の復原修理や、新たに建築される建物を歴史的町並みと調和する外観となるように修景を行っています。

実績一例

正面2階部分を修理中の痕跡調査と古写真を根拠に復元
1階は現状維持(一部修景的現状維持と耐震壁設置)

寄附金は福山市鞆町伝統的建造物群保存地区にある建物の修理・修景に活用。江戸時代から残る古い建物が、時代の流れに合わせて現代風に姿を変えている場合も少なからずあり、屋根の葺替えや外壁・外部建具の修理など当時の意匠に近づけるための工事を行いました。工事をする建物の所有者への補助財源の一部としても寄附金を充当しています。
修理の際には、あらかじめ破損状況とその原因、技法、変遷などについて調査し、その内容を反映した工事を実施。
また、建物の新築や修理の際の修景のほか、伝統的建造物の維持管理のためにシロアリ駆除や鳥虫害等防除事業などにも活用しています。

取組状況

令和2年〜令和4年度の実績件数
修理事業34件 応急処置事業22年 管理事業3件
町並み保存拠点
町並み保存のための拠点「鞆てらす」をオープンしました。
明治時代の町家を修理、増築、整備し、町並み保存拠点である「鞆てらす」

明治時代の町家を修理、増築、整備し、町並み保存拠点である「鞆てらす」として整備。その整備費の一部に寄附金を活用しました。同施設は、伝統的建造物群保存地区の保存と活用を推進し、地域住民と観光客の交流促進を目的としており、町並みに関する情報の収集と発信、来訪者への情報提供、修理や管理に関する相談窓口としても利用されています。

施設の整備には、高い技術力を誇る職人や専門家が結集し、当時の様子を感じられるよう復原修理を行いました。鞆における伝統的建造物の修理・修繕のモデルケースとするため、伝統的な工法を用い、出来る限り建築当初に使われていた木材を残しながら工事を行いました。

取組状況

建物の保存活用
文化溢れる良好な生活環境を形成するため、
鞆まちなみ再生活用相談を行なっています。
文化溢れる良好な生活環境を形成するための、鞆まちなみ再生活用相談所

歴史的価値の高い港町・鞆を次世代に継承するためには、鞆町伝統的建造物群保存地区の町並み保存の活動推進は不可欠です。伝統的な建造物の修理相談や空き家の活用相談を行うことで、住民や鞆への来訪者を増やし、保存だけではなく活用される文化財としていくことが重要です。そこで令和4年度にオープンをした「鞆てらす」の2階に「鞆まちなみ再生活用相談所」を開設しました。

窓口の機能

伝統的建造物等の修理相談、制度の説明、空き家の利活用相談、情報提供等

地域の方とのかかわり

地域の方と相談の受付方法や建物の修理方法について協議を行うこともあります。

窓口の機能、地域の方とのかかわり
地域の人たちがいるから
鞆の歴史・文化を伝承していくことができる
相談所

相談所では、伝建地区内で工事を行う際に必要となる手続きや、補助制度の説明、鞆町内の空き家に関する情報の提供を行っており、その担当スタッフの人件費、また活動内容を情報発信するためのSNSやホームページの維持管理費用にも寄附金を活用しています。昨年度は窓口の相談から、空き家の利活用のマッチングに繋がりました。

防災
災害から町を守り歴史文化を後世に伝えるため、
防災の取り組みを進めています。

鞆では狭い道路を挟んで木造建物が密集して建っており、特に火災への備えが重要です。火災時に迅速な消火活動に繋げるため、消防活動拠点を整備する予定としています。歴史的な町並みを守りながら、安心して暮らせるまちづくりを進めています。

消防活動拠点の整備
  • 消火のための防火水槽設備
  • 延焼をしないための防火帯として活用
  • 消防活動に必要なスペースの確保
解決される課題
  • 消火には大量の水が必要
  • 密集しているため延焼につながる可能性
  • 消防車両の停車がしにくい

鞆の町は主に木造建築物で構成されており、防火面と耐震面に課題を抱えていることから、2021年に防災計画を策定し、防災に関する取組を進めています。消火活動を迅速に行うことができる、避難がしやすいなど、住民の安全を確保すると共に、歴史的町並みを守るためにも欠かせない、消防活動拠点の配置計画検討業務委託費等に寄附金を活用しています。

まちの魅力発信
日本遺産「鞆の浦」を後世に引き継ぐ活動の支援をしています。

日本遺産の構成文化財や伝統文化をシンボルにして地域の活性化を図るため、国内外に鞆の魅力を発信しています。

日本遺産「鞆の浦」を後世に引き継ぐ活動の支援

ウェブサイトやSNSを活用し日本国内だけでなく、世界に向けて広く鞆の魅力を発信するため、サイトの管理等に寄附金を活用。また、港町・鞆ならではの食文化や祭事について周知するためのミニ講座など、「日本遺産鞆の浦魅力発信協議会」が取り組んでいるイベント活動を支援するために寄附金を使用をしています。
※日本遺産とは・・・地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを認定する文化庁の制度

他にも伝統文化の継承や、
鞆の情報発信等、
プロジェクトでは様々な
取り組みを行っています。